毛染めによる皮膚障害の多くは接触皮膚炎(かぶれ)で、直接の原因はヘアカラーリング剤です。2015年の報告書によると、消費者庁の事故情報データバンクには、毛染めによる皮膚障害の事例が毎年度200件程度(平成22〜26年度)登録されていました。毛染めの前には、染毛剤なら毎回、染毛の48時間前に皮膚アレルギー試験(セルフテスト)を行い、異常を感じたら医療機関を受診することが基本です。
確認元:消費者安全調査委員会「毛染めによる皮膚障害」の調査報告書の概要(2015年10月23日)、仙台市「ヘアカラーリング製品の適正な使用について」(2026年6月5日更新)。確認日:2026年10月29日。症状には個人差があり、気になるときは皮膚科専門医に相談してください。
どんな皮膚障害が起きているか
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件数 | 毛染めによる皮膚障害の事例が、消費者庁の事故情報データバンクに毎年度200件程度登録されていた(平成22〜26年度の登録件数は154〜238件) |
| 主な疾患 | 多くは接触皮膚炎で、直接の原因はヘアカラーリング剤 |
| リスクの高いもの | 酸化染毛剤は、特にアレルギー性接触皮膚炎を引き起こしやすい |
| 悪化のしかた | アレルギー性の場合、異常を感じても軽い症状だからとそのまま毛染めを続けていると、症状が突然に悪化することがある |
報告書には、これまで毛染めをしてきた人が、初めての美容院での施術の1週間ほどあとに、頭皮が赤くなり、かゆみや脱毛の症状が出て、皮膚科で染毛剤による接触皮膚炎と診断された事例が紹介されています。
セルフテストのポイント
- セルフテストは、毛染めの前にアレルギーが出るかどうかを確認するための手段として、報告書で「唯一の手段」と位置づけられています。
- 医薬部外品と化粧品のうち、使用前に毎回必ずセルフテストを求めているのは、染毛剤だけです。
- 日本ヘアカラー工業会の自主基準にもとづく製品の表示例には、「毎回必ず染毛の48時間前に皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をして下さい」と書かれています。
- 以前に毛染めで問題がなかった人も、毎回行う必要があります。
報告書が示した、消費者の行動の実態(2015年の調査)
- 毛染めで異常を感じた経験がある人のうち、症状がしばらくして治まったので何もしなかった人は、美容院での毛染めで62.7%、自宅での毛染めで52.8%でした。
- 染毛剤の使用説明書には、染毛後に異常を感じたら必ず医師の診断を受けるよう書かれていますが、医療機関を受診した人は、美容院での毛染めで3.6%、自宅で9.7%でした。
- 自宅で毛染めをする人のうち、使用説明書を読まない人は20.4%で、すべて読む人は6.8%でした。
異常があるのにそのまま毛染めを続けて、症状がひどくなってから受診した事例も紹介されています。
異常を感じたときの動き方
- 使用説明書に従い、洗い流して使用をやめる。
- 染毛後に何らかの異常があれば、説明書にあるとおり医師(皮膚科)の診断を受ける。
- 使った製品(箱・説明書)を持参する。日本皮膚科学会の接触皮膚炎診療ガイドライン2020には、パッチテストを行うときに、患者が持参した製品を一緒に貼布することが勧められると書かれています。
かつら用のヘナ製品に酸化染料が含まれていた事例も、仙台市のページに紹介されています。かつら用の製品は、人の頭髪には使えません。
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染毛剤と染毛料の区分の見方は「白髪染めシャンプーと染毛剤・染毛料の違い」に、使う製品の例は「ビゲン TAKUMI7 ナチュラルブラックの商品情報」と「KUROKAMINA 白髪染めシャンプーの商品情報」にあります。
