保湿剤の塗る量の目安として、日本皮膚科学会の手引きには「FTU(フィンガーチップユニット)」が紹介されています。大人の人さし指の先から第1関節までチューブから出した量(約0.5g)で、手のひら2枚分の広さに塗る量です。ローションの場合は、手のひらに1円玉大を取ると約0.6gに相当します。ただし、この目安は医療用保湿剤を対象にした資料にあるもので、化粧品の保湿剤の説明書がある場合は、そちらを優先してください。
確認元:日本皮膚科学会「皮脂欠乏症診療の手引き2021」(日本皮膚科学会雑誌 131巻10号、2021年)の「外用方法」の項。確認日:2026年10月29日。
量の目安:FTU
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1FTU | チューブから、成人の人さし指の先端から第1関節までに押し出した量(約0.5g)。手のひらの面積2枚分(体表面積のおよそ2%)に塗る |
| ローションの場合 | 手のひらに1円玉大を取ると、約0.6g |
| 適正塗布量の概算(成人) | 片側の上肢3FTU、背部7FTU、片側の下肢6FTU、片足2FTUなど |
| 実際の目安 | 少しテカテカする程度に塗る |
1FTUは、口径5mmのチューブから押し出した量です。口径が違うチューブでは、同じ長さでも量が変わります。
回数:1日2回と1日1回
手引きには、ヘパリン類似物質(医療用保湿剤の成分)を1日2回塗ったグループは、1回だけ塗ったグループよりも皮膚の電気伝導度(皮膚の水分の指標)が有意に高かったという報告があり、1日1回だけより2回塗るほうが高い保湿効果を期待できると書かれています。報告は医療用保湿剤のものです。化粧品の場合は、製品の説明書の使い方に従ってください。
タイミング:入浴後はいつ塗るか
保湿剤を入浴1分後に塗ったグループと、1時間後に塗ったグループを比べた報告では、保湿剤の種類にかかわらず、角層の水分量に有意な差はありませんでした。手引きは、入浴後は角層から水分が蒸発するため、直後でなくてもよいが、保湿剤を塗るべきだとしています。
化粧品・医薬部外品の保湿剤を選ぶとき
- 手引きでは、医薬部外品や化粧品の保湿剤には多くの種類があり、医療用保湿剤と同じ成分のものや、セラミドのように医療用医薬品とは異なる成分のもの、抗炎症効果など保湿以外の成分を含むものもあるとされています。
- 治療効果を比較したデータがないため、効果の面で選ぶことは難しいとされています。剤形が豊富で、価格の幅も大きいことから、使用感に満足でき、安心して続けられる製品を選ぶことが重要という考えが示されています。
- 続けやすいものを選ぶときも、全成分は「化粧品の全成分表示の見方」を参考にして、避けたい成分がないか確認する。
入浴や洗い方の基本は「乾燥肌の保湿と入浴・洗い方の基本」にまとめています。
保湿の商品記事
保湿用の美容液は「Curel 潤浸保湿 角層深部バリア美容液の商品情報」で紹介しています。
